写真館 名古屋

さらば愛しい人よ!韓国へ旅立つ前日写真館で思い出作り

ある日課長に「昼飯一緒にどうだ」と言われて、会社の近くにあるそば屋に行くことになった。課長が僕を食事に誘うなんていうことは、今まであったろうか。珍しいこともあるもんだと思った。しかしそば屋で課長は意外なことを口にした。「韓国の代理店をきみに任せたい」と言ったのだ。そば屋から戻ってくると、同僚の真理が「課長と食事?」と言うので、僕は「えらい事になっちゃったよ」と小声で言った。

その夜、居酒屋で僕は真理に「ソウル支社の支店長だなんて荷が重過ぎるよ」と言った。真理は「石田君なら大丈夫だよ~」と暢気な口調で言った。「真理だったらどうする?」と聞くと「絶対やるよ!」と言うので、僕は腕を組んで「アニョハセヨ~って知ってる?」と真理に言った。すると「こんにちは・・・・だっけ?」「う~ん・・・いっちょやったるか」と言うと、真理は「じゃあ、韓国語の勉強から頑張ってください!再度かんぱ~い」と言って、上機嫌になった。

韓国へ旅立つ先日、真理から「今日ひま?」と言われた。「暇なわけないじゃない、準備で大忙し、飛行機の確認とかあるし」と急かす様に言った。真理は「写真館で思い出作りしない?」と言うので、僕は「ちょっとなら、大丈夫だよ」と言った。僕と真理は都内の小さな写真館にタクシーで向かった。写真館のオーナーは真理の友達で、真理は「さっといいのを撮ってくれる?」と言うとオーナーは「まかせろや」と言って、にやっとした。オーナーは男性は「2人の記念になりますように!」と言って、僕と真理をインスタントカメラでパシャパシャと写真を撮り、10枚ほどのスナップがカメラから吐き出されてきた。

そこには、まるで恋人同士のように笑顔で見つめ合う僕と真理がいた。僕はオーナーから写真を受け取ると「名古屋の写真館さん、ありがとうございます」と言った。長年苦楽を共にしてきた真理は、やっぱりかけがえの無い存在だ。さらば愛しい人よ。帰ってきたらまた写真館に行きたいと思う。

夏休み!彼女を誘って水族館の写真スタジオで記念の一枚

僕は高校の物理の教師をしている。教師になって10年。まあまあ楽しい仕事だと思えるようになった。初めの頃は、生徒にバカにされるようなことがあって、落ち込む事が多かったが、今は生徒とも同僚の教員ともうまくやっている。休み時間、数学の女性の教員が僕にコーヒーを持ってきてくれた。僕は「ありがとうございます」と言うと彼女は、「夏休みどっか行くんですか?」と僕に聞いた。僕は「実家に帰るぐらいかな、近所なんですけどね」「いいなあ、わたし両親がいないから」。彼女は寂しそうに言った。

僕は急に彼女が愛しくなり、「水族館って好きですか?」と言ってみた。彼女は「好きです」と言うので、僕は「夏休み、一緒に行きませんか?」と誘ってみると、彼女は「ぜひ、行きたいです」と答えたので、夏休みに水族館に行くことになった。元々彼女に興味があったわけではないのだが、いつも親切にしてくれるし、性格は地味だけど、チャーミングな所があって魅力的だった。

夏休みなので水族館は、多くの家族連れでにぎわっていたが、僕はパンフレットに「写真スタジオ」の文字を見つけて、これは何だ?と思った。それで係員の人に聞いてみた。すると「これは、クラゲの水槽を背景に記念写真が撮れるサービスです」と言ったので、彼女は「そこ行きましょうよ!」と嬉しそうに言った。写真スタジオには人が行列していて、人気スポットと化していた。彼女は「どんな感じなんだろう?」と興味津々で、僕も楽しみになってきた。列に並んでから30分ほど経って、写真スタジオの中から係員の人が「次の方どうぞ」と言って、僕たちを先導してくれた。それほど大きな空間ではないが、目の前には透き通るようなクラゲが水の中で舞っており、神秘的な雰囲気を醸し出していた。僕も彼女も「すごい!」と唸った。

クラゲを背景に僕と彼女は、記念写真を撮ってもらい、一枚ずつプリントアウトしてもらった。その後僕と彼女は、交際するようになり、教師生活始まって以来、最高の夏休みとなった。

写真館で繋がった僕と彼女の心!もう誰にも止められなかった

僕は2歳年下の恋人がいるのだが、正直お互いをリスペクトしていないので、いつ別れてもいいような間柄だ。彼女も僕に対しては冷めている。付き合って3年、最初からけんかばかりしていて、なぜ付き合っているのか分からなかった。それでもずるずると時間だけは経っていき、腐れ縁としか思えない。ある日、台風の影響で大雨が降り、しばらくやむ気配は無かった。そんな時、仕事帰りの彼女から電話がかかってきた。「タクシーもバス乗り場も満員で乗れないから駅まで車で迎えに来て」と言って、疲れた感じの声だったので、僕は迎えに行くことにした。

彼女はロータリーの前の所で手を振っていた。僕は彼女を車に乗せ、しばらく走っていると、道が渋滞してきた。雨が小降りになってきて、彼女が一言「写真館だ」と言った。僕は「写真館がどうかしたの?」と言うと、彼女は「小さい頃、家族で行ったことあるんだ」と言った。僕は「行ってみるかい?」と言ってみた。

彼女は「いいよ」とそっけなく言った。しかし車は全く動かない。僕は「行こう」と言って、写真館の駐車場に車を入れた。彼女は「いいって言ってるのに」と眉間に皺を寄せて僕を睨んだが、僕は「さあさあお嬢さん、こちらへどうぞぉ」と助手席のドアを開けて、彼女を店の方へと促した。僕と彼女は、雨を避けるように足早に写真館の中へ入った。入り口の椅子に20代前半ぐらいの青年が座っていて、「あ・・・写真ですか?」と言った。僕は「はい」と答えた。青年は「記念写真でよろしいですか?」と言うので、僕はそれでお願いしますと言った。ぱっと彼女の顔を見ると、彼女は涙を流していた。「どうしたんだい?」「あの頃、お父さん元気だったからさ、昔を思い出してた」。彼女の父親は彼女が高校生の時にガンで亡くなっていた。

青年はセッティングを済ませると、「腕を組んでください」と言って、僕たちに指示を出して、パチリ。青年は「写真のサイズはどうしましょうか」と聞くので、彼女は「でっかいの」と言った。土曜日、できあがった写真をとりに行くと、そこには美しい笑顔の彼女と僕がいた。写真を額縁に入れてもらい、青年に「ありがとう、すばらしいよ」と言って、彼女の家に向かった。僕はこの写真を彼女に渡して、プロポーズしようと思う。

写真館で記念撮影!妻との初めてのデートは緊張の連続だった

結婚前、妻との初めてのデートの時、僕も妻も緊張していて、お互いろくに目も見られなかった。ある日、森林公園の入り口で待ち合わせをして、バスに乗り、川まで行って、ボートに乗るつもりだったのだが、緊張に絶えられなくなって、僕は彼女の手をとり「何もしないで、ぶらぶら過ごそう」と言った。僕と妻はとぼとぼ歩いていると、レトロな洋館が目に入った。よく見ると写真館と書いてあったので、中を覗いてみた。

するとカップルが2、3組店から出て来て、すごく幸せそうな顔をしていたもんだから、僕たちも中に入ってみた。すると中年の女性が「いらっしゃいませ」と声をかけてくれた。妻は「帰ろうよ」と言ったが、僕は「ここは写真撮影をしてくれるんですよね」と女性に聞いてみた。女性は「すぐできますし、リーズナブルなコースもありますよ」と言ったので、僕は妻の顔を見て、「やってみようよ」と妻に声をかけてみた。

妻は「うん」と言ったので、僕は「一枚お願いします」と女性に言った。白い大きなカーテンの前に僕と妻は立ち、カメラマンの男性が「よろしくお願いします」と言って、僕と妻を撮影してくれた。撮影が終わると、女性は「すぐに紙の額縁に入れてお渡ししますので、こちらでお待ちください」と言って、僕と妻に椅子を差し出し、アイスコーヒーを持ってきてくれた。妻は「高いのかなあ?」と僕に聞くので、僕は「おいくらですか?」と女性に聞いてみた。女性は「1,000円です」と言ったので、妻は「安いね」と小声で言った。

できた写真を見るとさすがにプロが撮るだけのことはあって、僕たちは雑誌の表紙をかざるモデルのように、表情が自然で爽やかだった。だから僕も妻もすごく嬉しくて、結婚した今でもその時の写真を居間に飾っている。

うつ病を支えてくれた妻と写真館で感動のショット

僕は4年前にうつ病が原因で会社に行けなくなった。そして会社を辞めた。なぜうつ病になったのか、よく分からないが、医者は会社でのストレスが精神的圧迫を引き起こしたと言っていた。しかし今となってはどうでもいいことだ。僕の代わりに妻は会社員となり、僕を喰わせてくれている。毎日妻のためにと、僕は家事も洗濯も頑張った。気持ちが沈む時、妻がそっと肩を抱いてくれて、僕はこの上ない安らぎを感じる事ができた。

妻は契約社員なので、給料は安い上に、夜遅くまで働いていたので、僕は申し訳ない気持ちになって「もう少しで復帰できると思うから」と言うと「無理しなくていいよ」と言ってくれた。ある日妻は「最近顔色よくなってきたね、もし良かったら出かけない?」と言い、僕は久しぶりに外出することになった。僕と妻が向かったのは、妻の大学時代の友人が経営する写真館だった。バスで30分ぐらいの所にあるので、少し遠かったが、妻がずっと僕の手を握っていてくれて、気持ちが混乱する事はなかった。

写真館というから、堅苦しい雰囲気なのかと思ったら、箱のように四角いデザインの外観で、中はセットメイキングされた美しい空間が広がっていた。妻の友人は「来てくれてありがとう」と僕たちに言った。部屋の中央にはブランコが天井からつるされていて、僕はそこに座るように言われて、妻は僕の横に立った。女性は「いいよ、いいよ」と言って、何枚か写真を撮った。30分ほどして写真が出来上がり、夢のような世界に僕は唖然とした。ブランコに乗った僕と横に立つ妻の背景の色はブルーで、神秘的だった。それで僕と妻はアルバムタイプの写真10枚を購入した。

その後僕は、気持ちが安定してきて、週3日のアルバイトをすることになった。アルバイトが長続きしたら、会社の面接を受けるつもりだ。そうしたらまた妻と写真館に行こうと思う。